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R-NumberSP ボン太くん(量産型)(Bonta-kun Mass Product Model) 【ぼんたくん(りょうさんがた)】 「ふもふも!」 情報 作品名 フルメタル・パニック?ふもっふ カテゴリ SIDE AS? 定価 3,150円 受注開始 2010年06月25日(土)16 00 受注締切 2010年08月17日(火)16 00 発送開始 2010年10月21日(木) 商品全高 約125mm 付属品 掌:×4(持ち穴無し×2、持ち穴あり×2) 武器:バズーカ、マシンガン 表情:通常顔 その他:匍匐前進用後頭部、木箱、弾薬ケース、ジェリ缶、ウェポンアタッチメント3種、ヘルメット用シール 商品画像 機体データ 声優:水田わさび 所属:マイアミ市警、SWAT 分類:着ぐるみ型強化服 開発者:相良宗介、武器商人 形式番号:無し 全高:人間サイズ 重量:不明 装着者: ボン太くんのデザインとその性能を気に入った相良宗介が知り合いの武器商人と協力して量産した着ぐるみ型強化服。 一応マイアミ市警とSWATが購入して入るが、戦闘用としては明らかに間違った外観をしていた為か殆ど売れず、大量の在庫を抱える羽目になった。 商品解説 ヘルメットの番号シールは02~06のどれかを選択して貼る仕様。 評価点 問題点 不具合情報 関連商品 ボン太くん ボン太くん(実戦配備仕様) コメント 名前 コメント
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【ボン太くん(宗助機)】(出展作品:フルメタルパニック?ふもっふ) 耐久力:350 コスト:280 盾:なし 変形:なし 抜刀あり DP:ボン太くん ■射撃 メイン射撃【ロケットランチャー】 弾数:5 リロード:6秒 普通のバズーカ砲。ダメージを受ける=死ぬに等しいこの機体にとっては1発ダウンの武装は正に生命線。 ステップ中に撃つと側転しながら撃てる。この場合、着地時にスキができる。 サブ射撃【マシンガン】 弾数:80 リロード:5.9秒 ごくごく普通のマシンガン。撃ちながら歩けるし、射角も広いので使わないのはもったいない。 3hit以上でよろけを取れる。特殊射撃から繋がったりする。 サブ射撃【手榴弾】 弾数:3 リロード:7秒 やっぱり普通の手榴弾。放物線状に飛んでいく。ほとんど隙がない。 キャンセルでサブ射撃を入れると硬直をキャンセルしてマシンガンを打てる。 ■格闘 通常格闘【電磁警棒】 切り、払い、ダッシュ突きのコンボ。 最後のダッシュ突きは敵を刺したまま大きく前進する。 最後を射撃でキャンセルすると弾数消費なしでショットガンを発射する(ダウン属性) 前格闘【ボン太くん百烈拳】 一発パンチをかました後百烈パンチ、最後にアッパーをお見舞いするコンボ。 これも射撃キャンセルでショットガンを打てる。 横格闘【電磁警棒】 電磁警棒を振り下ろす。誘導強し。相手の格闘とぶつかると両者とも大きく吹き飛ばされる。 特殊格闘【ボン太くんプレス・ふもふも】 ジャンプしたあとボディプレス攻撃。その後転倒した敵を足でふもふも踏みつける。 強制ダウン攻撃なうえ、ふもふも踏み付けがかわいい。 BD格闘【飛び蹴り】 相手に向かって一直線に飛び蹴り。判定が強い。大きく動く。 450機体並の機動性の高さ、武器の使い勝手のよさと紙切れ同然のHPを併せ持つみんなのマスコットボン太くん。 BDはあのボン太くん走法で地上を駆け巡る。サイズが小さいため一部の格闘が当たらなかったりすることも。 格闘も強力で性能だけ見れば強気に攻められる機体なのだが…HPが致命的に低い。中コスト以上の格闘コンボ1セットもらったらもう瀕死。 マジで当たらなければどうということはないを実践しないといけない機体である。
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「フルメタル・パニック!」より、ボン太くんを召喚 ボン太くん・イン・ハルケギニア-01 ボン太くん・イン・ハルケギニア-02
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R-Number069 ボン太くん(実戦装備仕様)(Bonta-kun) 【ぼんたくん(じっせんそうびしよう)】 「ふもふもふもふも(貴様はひとつミスを犯した)、ふもふもふもっるふも!(敵の戦力は過小評価しないことだ)」 情報 作品名 フルメタル・パニック?ふもっふ カテゴリ SIDE AS? 定価 3,150円 発売日 2010年07月17日 再販日 商品全高 約115mm 付属品 手首:×2(持ち穴無し×2、持ち穴あり×2) 武器:ショットガン、サブマシンガン、狙撃ライフル 表情:通常顔のみ その他:ライフルスタンド、ライフル補助アーム、匍匐前進用後頭部、トランシーバー、ウェポンアタッチメント3種、モニター用シール3種 商品画像 機体データ 声優:金田朋子 所属:ミスリル? 分類:着ぐるみ型強化服 開発者:相良宗介、ブリリアントセーフティック社 形式番号:無し 全高:人間サイズ 重量:不明 装着者:相良宗介 ボン太くんがタクティカルベストと軍用ヘルメットで武装した姿。 商業的に大失敗した量産型のプロトタイプであり、赤外線カメラ、低周波センサー、筋力補助機能、ライフル弾さえストップする防弾性能などなど、ただの着ぐるみから恐ろしいほど改良されている。しかしボイスチェンジャーをOFFにすると機能停止するので基本的に相手に言葉は通じない。 商品解説 通常仕様に引き続き実戦仕様のボン太くんの発売である。 通常仕様と比べると表情パーツの減少、宗介頭部が付属しない代わりに匍匐前進用パーツが付属し、狙撃体勢が可能になった。 魂WEB商店限定ではあるものの量産機の商品化も決定している。いったいROBOT魂はどこへ向かおうとしてるのだろうか……… とりあえず背中には魂STAGE用の穴がついてるので空中戦も再現可能である。 評価点 匍匐前進用頭部パーツの付属。 ROBOT魂とは思えないほどかわいい造形。 ROBOT魂用のウェポンアタッチメントの付属。 問題点 通常仕様のボン太に比べて表情パーツが減った。 デザイン上仕方ないとはいえ、とてつもなく狭い下半身の可動範囲。 不具合情報 関連商品 ボン太くん ボン太くん(量産型) コメント 名前 コメント
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バカと誤解とボン太くん◆RC.0aa1ivU 「KILL YOU!」 暗闇の中響く声。 そして、辺りは沈黙に包まれた。 …… ………… ……………… ……あ、あれ? おかしいな? 思いもしなかった沈黙に、僕こと吉井明久は内心首をかしげた。 「KILL YOU」 つまりは「あなたは殺し合いに乗っているのですか?」という僕の問いかけに目の前の美少女は、一切返事をしてくれなかったのだ。 僕の予想だと、もちろん、こんなにも可愛い女の子が殺し合いに乗っているわけはないし、僕の問いかけに、にっこり笑って「そんなわけないですよ」と英語で返事をしてくれるはず……。 ……ん? なんだかどうしようもなく嫌な予感を僕は感じた。なんと言えばいいのか、さながら怒っている美波を前にしたときのように、冷や汗がだらだらと流れ出す。 えーと……英語で「そんなわけない」って…………どうだったっけ? いやいや! それよりもこの子が英語で話し掛けてきたら僕はどう答えればいいんだ!? 僕は大いに焦り、同時にふと、あることに気が付いた。 あ、でもひょっとしたら目の前の女の子も同じ理由で黙っているのかもしれないね。 つまり、どう見ても日本人の僕が英語で話し掛けてきたもんだから、そのまま英語で返せばいいのか、それともうろ覚えの日本語で返せばいいのか迷っているのかもしれない。 そうだ、きっとそうに違いないよ。 だけどそうとわかれば話は早い。 「えーと……」 ぜひ日本語でお願いします。けれど僕はたったそれだけの台詞を言い切ることができなかった。 ……一体どうしてなのだろう。女の子のふいんき(なぜか変換できない)はいつのまにかこちらを敵視するような物に変わっていた。そして僕を突き刺すような冷たい目つきでにらんでいる。 「…………」 思いもよらなかった反応に、いつもの癖で僕が思わず身構えるのとほとんど同じタイミングで、女の子が何かを取り出した。 ―――いや何かというのは間違いだろう。僕はそれが何なのか、月明かりもあってすぐにわかってしまったのだから。 ―――月の光を反射して、鈍い輝きを放つそれは一丁の拳銃だった。 女の子は言葉を無くす僕へとその拳銃を突きつける。 ―――うん、落ち着け僕。ここで落ち着いて状況をよく整理してみよう。 まず、僕の目の前にはものすごい美少女がいます。 彼女は僕が「君は殺し合いに乗っているの」とたずねると、僕を敵視してきました。 そして彼女は僕に銃を突きつけています。 これらのことから考えられる女の子の目的は一体なんでしょう? なーんてはははは、いくら僕でもこんな簡単な問題は間違えないよ。 つまり…… 「う、うわわわ」 この女の子は…… 「うわわわわわわわわ」 殺し合いに乗っていて…… 「わああああああああぁぁぁ!」 見事な推理で正体を見破ったこの僕を殺そうとしているってことだね! 「人殺しいいいいいいぃぃぃぃぃぃいい!」 そう大声で叫ぶと同時に、すぐに全力で森の中へと僕は逃げ込んだ。ほとんど真っ暗だし、木の枝や何かがばしばし顔に当たったりもするけれど、そんな細かいことを気にするだけの余裕もなく、僕はただひたすらに走りつづける。 とりあえず、銃声は聞こえてはこないけど安心することはできない。だってあの女の子が僕を追ってくるのかもしれないんだから。 「追いつかれて、たまるかああぁぁぁぁああ!」 自分を元気付ける為にも、大声で叫びながら僕は闇の森の中を全力で走りつづけた。 ◇ ◇ ◇ ―――ここで時間を少しだけ戻そう。 (……どうすれば) 内心の動揺を気取られないように注意しながら、テレサ・テスタロッサは気丈に目の前の少年をにらみつける。 動揺する心とは裏腹に彼女の思考は現状を整理して、最善の手段を、目の前にいるいきなり「お前を殺す」と言い放った殺し合いに乗ってしまった危険な少年に対処する方法を模索する。 少年、といっても見た感じではテッサと同じ日本の高校生ぐらいの年頃だろうか。かなり整った顔つきをしてはいるものの……その、こんな殺し 合いに乗ったというのが信じられないぐらいに、間の抜けた雰囲気をかもし出している。とはいえ、外見だけで判断するのは危険だ。 ……少なくともこんな序盤から殺し合いに乗ってしまったということは、彼の知り合いでもない限り説得は難しいと考えていいだろう。 また、彼が少し前に聞こえた叫び声をあげた側なのか、それともあげさせた側なのかはわからないが、どちらにせよ今この場に立っているのが 彼一人ということと考え合わせると、おそらくそこそこ戦闘技能は持ち合わせていると判断して構わないだろう。 ……つまり、お世辞にも運動神経がいいとは言えない自分には、この少年相手に逃走という手段さえ取りえないということを意味している。 ―――救いなのは彼の手に武器がないことだ。支給品の引きが悪かったのか、それとも彼が苦手とする種類の道具を支給されたのか、 はたまた自分ぐらいの非力な少女相手に武器を使うまではないという判断を下したのか、どの考えが正しいかまではわからないけれど、当面、彼が武器を手にすることはないと見ていい。 少なくとも相手が自分を侮りがたし、と判断するまでは相手のリーチは手足の長さに限られる。 ―――以上の状況から判断される最善手。……それは先手必勝。 ……もちろん、「必勝」と言ってもよほどの運が絡まなければ、彼女に相手を殺すことなどはできないだろうし、そもそも必ず勝てるという保証さえない。 それでも相手が最も他人と同盟関係を組みやすい最序盤から交渉の余地なく襲い掛かってきたということは、最期まで一人で戦い抜くつもりだと考えていいはずだ。 だからこそ、こんな早期で手傷を負うことこそ彼が最も嫌がることのはず。 ―――迷っている暇はない。 テッサは彼女の支給品、S W M500を取り出すと、両手でしっかりと狙いをつける。 手先に感じるずしり、とした重み。 そもそもこのS W M500という拳銃はその威力に比例するように反動もひどいのだ。 ……彼女の力だとおそらくは2、3発。多く見積もっても5発も撃てば手がしびれて、銃を撃つのはおろか、字を書いたりする程度のことさえ、まともにはこなせなくなるだろう。 ―――故に、外すことは許されない。なんとしても目の前の少年に最低でも手傷を負わせる。そんな覚悟と共にテッサは引き金に指を掛け……その引き金は引かれることはなく、彼女は呆然と森の中へ逃げ込んだ少年を見送った。 「人殺しいいいいいいぃぃぃぃぃぃいい!」 「……え? え?」 ―――助かった、のだろうか? 少しの間緊張しながらも少年が姿を消した森から距離を取り、それでも少年が姿を見せる気配がないことを確認して、テッサはふう、と安堵の溜息を吐くと同時に、ぺたん、と地面に腰をおろす。 思っていた以上に少年の思い切りが良かったのだろうか。 だが、よくわからないのは少年が去り際に残していった台詞の意味だ。最初に襲ってきたのは少年の方なのだ。それがどうして、銃をむけられた途端に、あそこまでの態度の変遷を見せたのだろう。 少しの間テッサは悩み、そしてある考えに思い至る。 (もしかすると……) そう、ひょっとしたらあの少年は…… この殺し合いに銃器などの飛び道具が含まれているとまでは予想していなかったのではないだろうか? おそらくは彼の支給品にも、そしてすでにどこかへ去ってしまったらしい彼の最初の戦闘相手も、銃器の類を持ってはいなかったせいでそんな誤解をしたのかもしれない。 よくよく考えてみれば、日本では外国と比べると銃器は入手しにくい。だとすれば、どう見ても日本人のようだった彼がそんな誤解をしたことも一応の説明はつく。 (……これで考え直してくれるといいのだけれど) もしこの考えが正しかったのだとしたら、彼も単純に腕っ節が強いだけでは勝ち抜けないことを知って、脱出狙いになってくれればいい、テッサは素直にそう思う。 「―――それにしても、やっぱり一人じゃ不安ですね」 テッサは呟いた。 実際、先ほど戦闘を回避できたのはただ運が良かっただけだろう。 それこそ宗介やクルツ程とまではいかなくとも、普通の傭兵クラスの技量を持った殺人者と出会ってしまえば、彼女程度では一巻の終わりだ。 もちろん襲われている人がいたら助けにいく、と言う基本方針を変えるつもりはないけれど、これからは他人と出会う時はもっと慎重になるべきかもしれない。 できればすでに集団を組んだ相手との接触ができればいいだろう。 そして彼女は歩き出す。―――こんなところでのんびりしている暇はない。 【B-3/一日目・黎明】 【テレサ・テスタロッサ@フルメタル・パニック!】 [状態]:健康 [装備]:S W M500 残弾数5/5 [道具]:デイパック、支給品一式(未確認ランダム支給品1~2個所持) [思考・状況] 1:宗介、かなめ、ウェーバーとの合流。 2: なるべく早く殺し合いに乗っていない参加者と会いたい(できればチームを組んでいる人達と) 3:ガウルンにたいして強い警戒。 [備考] 吉井明久(テッサは外見のみで名前は知らない)は殺し合いに乗っていると判断しましたが、彼が方針転換したかもしれないとも思っています。 ◇ ◇ ◇ 「ぜひぃ……はぁ……ぅううううわぁあ!」 一体どのくらい走ったのだろう。 怒った鉄人にしばらく追い掛け回された時のように体力を消耗した僕は、森の中から飛び出すのと同時に、バランスを崩して盛大にすっ転んだ。 「いたたた……」 「―――動かないでもらえますか?」 「え?」 こういう全力疾走には慣れていたせいか、ほとんど傷もなく起き上がって再び走り出そうとした僕に突然、横のほうから声が掛けられた。びくり、と僕は固まる。 う、嘘だろ……? ひょっとしてもう追いつかれた? 恐怖のあまり震える僕に声はさらに命令する。 「ゆっくりと両手を挙げてから振り返ってもらえますか?」 ……少なくとも従っている間は撃たれることはないだろう。僕はそう判断すると声に言われるがままゆっくりと両手を挙げると、そのまま声が聞こえるほうへと振り返る。 ……そこに立っていたのは黒い短い髪に大きな瞳が特徴的なかなりの美少年だった。ただし、やっぱり彼も銃を僕に突きつけている。 ……どうして僕が出会う相手ってこんな人ばっかりなんだろう。そんなふうに内心泣きながらも、僕はあることに気が付く。 そこに立っているのは彼一人だけで、少なくともさっき僕に銃を突きつけてきた美少女はどこにもいない。……ってことはひょっとしたら彼は気が付いていないのかな? 「そうですね、まず……」 「そ、そんなこと言っている場合じゃないよ! 近くに銃を持った危険な女の子がいるんだから!」 だから僕は何か言おうとした彼の言葉をさえぎって大声で叫んだ。もちろん両手は挙げたままで。僕の言葉を聞いた彼は、僕に銃を突きつけたままじっと静かに耳を澄ます。 そんなふうに待つこと少し 「少なくともこの近辺にはボクとあなた以外には誰もいないみたいですけど?」 「ほ、本当? 良かったぁぁ……って」 安心のあまり座り込もうとした僕は今はそんな場合じゃないことに気が付く。 「あ……あの、君は……」 「ボクはキノといいます。えっと、あなたはこの殺し合いに乗っていますか?」 「あ、僕の名前は吉井明久……って殺し合いなんかに乗るはずないよ! 姫路さんもいるのにさ!」 「ふむ、なら脱出するアテでもあるんですか?」 「え……?」 目の前にいる彼、えっと確か木野君だったかな、彼の問いかけに僕は咄嗟には答えられなかった。 「脱出の方法……」 「殺し合いに乗る気はない、けれど脱出の手段もない……それだとあの人の話からすると死ぬしかないですよ」 「で、でも……!」 「でも? なんですか」 「確かに僕じゃあそんな方法は思いつかないけど、姫路さんみたいな頭のいい人や、みんなでいろいろ考えたらきっといい方法が見つかるはずだよ! ほら昔から言うでしょ、えーと……ほら、「船頭多くして船山に登る」って。みんなで力を合わせれば不可能なことなんてない筈だよ!」 ※注 船頭多くして船山に登るの意味―――指図するものが多すぎるとまとまりがつかず、 かえってうまくいかないものだということ 「はぁ……」 木野君はなんだか呆れたような目で僕を見る。あ、あれ? 僕は何かおかしな事を言ったかな? あの諺の意味って、船頭さんが大勢いたら水の上しか進めないはずの船だって山に登れるってことだったよね? 「まあ、頑張ってください。脱出の方法が見つかったらボクにも教えてくださいね」 「え? ちょ、ちょっと待ってよ」 「? まだ他に何か」 「木野君は一緒に来てはくれないのかい」 そのまま立ち去ろうとした木野君を僕は慌てて呼び止める。 確かに木野君はいきなり銃を突きつけてきた怖い人だけど殺し合いに乗っているわけじゃあないみたいだし、それにとっても強そうだ。いっしょに行動してくれたら心強いのは間違いない。 「はあ……」 「えーと…………そうだ、一緒に来てくれたら僕の支給品を何かあげるよ」 なんだか気乗りしない様子の木野君の気をひくために思いついた考えを僕は彼に伝える。 「支給品……ですか、何があるんです?」 何があるって……そういえばすぐに襲われたから中身は全然見てなかったや。僕はデイパックの中から中身を取り出す。 「えーっと……もずくでしょ、それからこんにゃくゼリーにダイエットコーラ……この3つは凄くたくさんあるよ。 それからどこかの地図、名簿、筆記用具、メモ帳、方位磁石、腕時計、懐中電灯、お風呂歯磨きセット、タオル数枚に応急手当キット、それから500mlのペットボトル……えーと中身は水が4本だね」 「……他には」 「他には……あ、こんなのはどうかな」 そう言って僕はデイパックの中からもう一個カバンを取り出した。中には何が入っているのかな? 僕はそのカバンを開けようとするけど、かちん、と言う音がする。 どうやら鍵がかかっているらしくそのカバンは開かなかった。 「……開かないんですか?」 「え、ちょ、ちょっと待ってね」 何かヒントは無いのかな。焦る僕はカバンに何かメモがついているのを発見する。 「なになに……」 そのメモにはこんなことが書いてあった。 ―――師匠、これは銀貨434枚分もしたんですから高く売ってくださいよ。あと、俺の所持品もさしあげますよ。好きに使ってください。 ……これは 「ノーヒントで開錠しろって事か……!」 「ええっ!?」 何故か木野君は驚いたようにこちらを見る。 「……あの、これは暗証番号が434って事なんじゃあ……」 「……はっ! そういうことだったのか」 言われて僕はカバンのダイヤルを434に合わせる。―――果たしてカバンはあっさりと開いた。 「―――凄いや! 木野君」 「…………………………中には何が?」 「えっと……」 カバンの中に入っていたのはペンやカプセル、ナイフと糸かな? 後はよくわからない機械と以前ムッツリーニが持っているのをみたことがある、確か……夜間暗視装置だ。 「へえ……」 「き、木野君……どうかなこれは気に入った?」 「うん、いいでしょう。このケースの中身を貰う代わりにしばらくの間―――そうですねあなたが探している姫路さんに再会するか、考えたくないかもしれませんが放送で名前を呼ばれるまでは君の護衛を引き受けましょう。それでいいですか?」 「あ、ありがとう! ……あれ、でも僕が姫路さんと再会した後、君はどうするの?」 「そうですね、その人に脱出のプランがあるのでしたらそのまま護衛は引き受けます。……それ以外の場合はその時でいいでしょう」 「う、うん……」 僕は頷いた。……あれ? でも木野君あのカバンで引き受けてくれたって事は他の支給品はいらないのかな? カバンの中には他にもまだ何か入っているみたいなんだけど……。僕はカバンの中から別の支給品をとりだした。 ……ってこれはどうやってカバンの中に入れていたんだろう。そう疑問に思うぐらい大きい物だった。 「木野君、これはいらない?」 「…………なんですか、それは……」 たっぷり1分近く黙った後、木野君は僕に尋ねてくる。 「えーっと……ボン太くんっていうらしいよ」 それについているタグにかかれていた名前を僕は読み上げる。 見た目は緑色の帽子を被っており、赤い蝶ネクタイを締めている犬だかネズミだかよく分からない茶色の生き物、といえばいいだろうか。―――結構愛らしい見た目だね。 「よくわからないけど、何か便利な改造が施されているらしいけど」 「……結構です」 なぜか強い口調できっぱりと断られる。 どうしてだろう。なんとかセンサーとか色々付いているらしいのに。 そう思った僕はふと、思いついてそのボン太くんの中に入ってみる。 ……おお、これは凄い。辺りはまだ暗いままだというのに木野君の姿ははっきり見えるし、小さな音まではっきり聞こえるよ。 「ふもっふ(へえ、これは)」 ……あれ? 「何をやっているんですか。そろそろ行きますよ」 「ふも、ふもっふ(ちょ、ちょっと待って)」 なぜか僕の言葉はふもふもと変換される。驚いた僕はボン太くんから出ようとして気が付いた。 ―――で、出られない? 中に入るときはあんなに簡単だったのに、出ようとするとかちっ、と音がして出られない。 慌てた僕はその音がした辺りに手を回すと、出入り口が何かでロックされていた。すぐに外そうとして、僕はさらに重大なあることに気が付く。 ―――着ぐるみの手じゃあ、これ外せない? 「ふも! ふもう!(木野君、これを外して!)」 「ひょっとして、それ気に入っちゃたんですか?」 呆れたような口調の木野君に僕はぶんぶんと首を振る。 「……まあ、いいですけどね。いいかげん時間を無駄にするのももったいないし、さっさと姫路さんとやらを探しにいきましょう」 「ふもっふ!(違うよ~!) さっさと歩き出した木野君の背中を僕は慌てて追いかける。 辺りに響いた僕の声は自分でもはっきりわかるぐらいに情けないものだった……。 【A-3とB-3の境目付近/一日目・黎明】 【キノ@キノの旅】 [状態]:健康 [装備]:エンフィールドNo2(5/6)@現実、九字兼定@空の境界 [道具]:デイパック、支給品一式×2 暗殺用グッズ一式@キノの旅 [思考・状況] 基本:生き残る 。手段は問わない。 1: ひとまず明久と行動。貰った道具分ぐらいは彼を護衛する。 2:「姫路さん」が脱出の鍵を持っていないようなら、彼らを見捨てることも厭わない。 3:エルメスの奴、一応探してあげようかな? 4:……ボン太くんか、ちょっとだけ欲しかったんだけどなあ [備考] ※参戦時期は不詳ですが、少なくとも五巻以降です。 ※「師匠」の事を、自分の「師匠」の事だとは思っていません。 ※シズの事は覚えていません。 【暗殺用グッズ一式@キノの旅】 師匠のお弟子さんが持っていた道具。 中に入っているのは夜間暗視装置、22口径パースエイダー用のサイレンサー、暗殺用のプラスティックナイフ、暗殺用のワイヤー、 病死に見せかけられる暗殺用カプセル、カプセルを仕込める暗殺用ペンなどの暗殺用グッズてんこ盛り一式。 【吉井明久@バカとテストと召喚獣】 [状態]:健康 [装備]:ボン太くん改造型@フルメタル・パニック! [道具]:デイパック、支給品一式(未確認ランダム支給品0~1個所持) [思考・状況] 1:ふもっふ!(姫路さんは僕が守る!) 2:ふも、ふもう、ふもっふ(木野君と行動する) 3:ふもっふふもっふ……(木野君これ脱がしてくれないかなあ……) [備考] ※西東天の言ったルールを一部理解していません。少なくとも名簿に名前が載っていない参加者がいることは覚えていません。 ※「KILLYOU」の意味が「あなたは殺し合いに乗っているか?」で正しいと思ってしまいました。 ※テッサ(明久は名前を知りません)が殺し合いに乗ったと思っています。 ※キノが男の子で、木野と言う苗字だと勘違いしています。 【ボン太くん改造型@フルメタルパニック】 ボン太くんランドのマスコットキャラクター、ボン太くんの着ぐるみ。 相良宗介の手によって改造が加えられており、指向性マイク・サーマルセンサー・暗視システムなどを組み込む等している。 本来は外装にも手が加えられていたが、このボン太くんの防御力は普通の着ぐるみと何らかわりない。 後、この着ぐるみを着用中はボイスチェンジャーのために喋る言葉は常に「ふもっふ」もしくはそれに準ずる言葉になる。 投下順に読む 前:ドラゴンズ・ウィル 次:NINJA GAIDEN 時系列順に読む 前:ドラゴンズ・ウィル 次:NINJA GAIDEN 前:人間臨終図巻 キノ 次:はじまりの森 前:明久のパーフェクトえいご教室 吉井明久 次:はじまりの森 前:明久のパーフェクトえいご教室 テレサ・テスタロッサ 次:Triangle Wave
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基本情報 必殺技 ローテーションスキル アクティブ・サポートスキル ふもも! ふもも、もっふる! ふもー! パッシブスキル リビルド スキル強化 親密度 コメント 基本情報 ボン太くん レアリティ ★4 COST 11 タイプ ブレイバー 攻撃カテ 特殊 性別 男性・不明 アライメント 革新・中立(悪) イラスト 四季童子 声優 金田朋子 バトルキャラ 登場作品 フルメタル・パニック! 気合 度胸 集中 抵抗 器用 幸運 C C C C C C Lv HP 物理攻撃 物理防御 特殊攻撃 特殊防御 1 80 9,398 5,912 3,983 6,629 3,559 90 100 10,898 7,352 5,423 8,069 4,329 必殺技 [部分編集] ふもふも、ふもも!?ふもっふー! Lv.1 Lv.2 Lv.3 Lv.4 Lv.5 敵1体に[火傷]キラー【Lv】の特殊ダメージ(大)【Lv】 &高確率【LBで効果量アップ】で敵必殺技カウント増加 ローテーションスキル [部分編集] ふもっふ! Lv.1 Lv.2 Lv.3 Lv.4 Lv.5 Lv.6 Lv.7 Lv.8 Lv.9 Lv.10 味方行動前に自身の特攻・特殊耐性アップ(3T)【Lv】 &回避付与(1回/3T) &HP回復量アップ(3T)【Lv】 30% 38% 46% 50% チャージタイム 3 2 1 クールタイム 4 4 4 アクティブ・サポートスキル [部分編集] ふもも! 画像 アクティブ Lv.1 Lv.2 Lv.3 Lv.4 Lv.5 Lv.6 Lv.7 Lv.8 Lv.9 Lv.10 敵全体に特殊ダメージ【Lv】 &低確率【Lv】で火傷を付与(3T・1500) &稀【Lv】に麻痺・混乱を付与(2T) &稀【Lv】にスキル封印を付与(1T) チャージタイム 1 1 1 クールタイム 6 5 4 ふもも、もっふる! 画像 アクティブ Lv.1 Lv.2 Lv.3 Lv.4 Lv.5 Lv.6 Lv.7 Lv.8 Lv.9 Lv.10 自身のスフィア発生率アップ(2T)【Lv】 +敵1体に特殊ダメージ【Lv】 &稀【Lv】に麻痺を付与(2T) チャージタイム 0 クールタイム 6 5 4 ふもー! 画像 サポート Lv.1 Lv.2 Lv.3 Lv.4 Lv.5 Lv.6 Lv.7 Lv.8 Lv.9 Lv.10 フロント全体にHP継続回復を付与(3T)【Lv】 200 225 275 300 400 500 &SP獲得量アップ(3T)【Lv】 +スフィア獲得【Lv】 10 11 18 20 チャージタイム 0 クールタイム 7 6 5 パッシブスキル [部分編集] HP回復量アップ C 自身のHP回復量アップ 30% 全状態異常耐性アップ D 自身の全状態異常耐性アップ 物理耐性アップ F 自身の物理耐性アップ スフィア発生率アップ C 自身のスフィア発生率アップ クリティカル発生率アップ G 自身のクリティカル発生率アップ 全状態異常成功率アップ(親密度10で解放) E 自身の全状態異常成功率アップ リビルド [部分編集] 段階 OP 必要素材 編集 1段階 編集 12,000 7 編集 2段階 編集 40,000 15 12 編集 3段階 編集 100,000 4 13 2 編集 4段階 編集 200,000 10 10 4 編集 スキル強化 [部分編集] レベル変動 OP 強化素材 レベル変動 OP 強化素材 Lv1→Lv2 30,000 素核x4 Lvv2→Lv3 50,000 素核x10 Lv3→Lv4 250,000 豪核x4 Lvv4→Lv5 400,000 豪核x10 IDタグx10 Lv5→Lv6 500,000 真核x4 IDタグx13 Lvv6→Lv7 650,000 真核x10 IDタグx10 Lv7→Lv8 1,250,000 シンプルな装甲板x8 中身が気になるカプセルx10 Lvv8→Lv9 1,750,000 精巧な人工筋肉x40 シンプルな装甲板x24 Lvv9→Lv10 2,500,000 アウェイクオーブx1 合計素材 合計 OP 素材 MIDDLE スキルx1 7,380,000 14 14 14 - - - - - 1 MIDDLE スキルx4 29,520,000 56 56 56 - - - - - 4 親密度 [部分編集] 親密度 解放能力 報酬 6 特殊防御+50 幻想石x20 7 最大HP+100 幻想石x20 8 物理防御+50 幻想石x20 9 特殊攻撃+50 幻想石x20 10 特殊攻撃+50 幻想石x20 コメント 名前
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コルベールがルイズの使い魔”ボン太くん”の中身を演じるようになってから、一週間 が経った。使い魔らしく振る舞っているおかげか、彼女との主従関係は良好である。 だが、彼はこの現状を素直に喜ぶ事が出来なかった。成り行きでなったとは言え、ルイ ズを騙している事に変わりは無い。その事実が彼に重く伸し掛かっていた。 何れは本当の事を話さなければならないが、そこで終わりという訳では無い。彼女に対 するその後の対応も必要だろう。 だから、彼はルイズの力になろうと思った。罪滅ぼしというには安易かもしれないが、 何もしないで後悔するよりはましだ。 「じゃあ、また明日ね。朝は遅れちゃ駄目よ」 「ふもっふ~」 夜、寮塔にあるルイズの部屋から退室したボン太くん(コルベール)は、その足で自分 の部屋へと戻った。慣れた様子でボン太くんの中から外に出て、一息つく。 「ふう。今日も何事も無く無事に終わったな」 ボン太くん(コルベール)はルイズの部屋に寝泊りせず、外から通うという形をとって いた。使い魔の姿をしているとは言え、教え子の部屋に寝泊りするのは教師として抵抗が あるからだ。ルイズには自分は外で寝る習慣があると説明している。 その他にも、食事や教鞭を執る時はそれらしい理由を付けて彼女の側を離れなければな らないのだが、ルイズにはそれが少々不満のようであった。 「さて、そろそろ始めるとするか」 コルベールは軽く夕食を済ませた後、既に日課となっているボン太くんの調査に取り掛 かった。 これは自らの知的好奇心を満たす為に行うというよりは、先に述べたようにルイズの力 になる為に行うといった意味合いが強い。何れは彼女自身が直接ボン太くんを操らなけれ ばならなくなる。その時に少しでも彼女の参考になればと思い、ボン太くんの操作方法や 各種機能の解説を彼なりに纏めていたのだ。 「よし、取り敢えずはこんなところだろう」 そして今日、漸く完成に漕ぎ着ける事が出来た。ただ、これは飽くまでも初版に過ぎな い。ルイズからの意見や要望があれば、その都度改定を入れていこうと彼は思っていた。 コルベールが一仕事終えた後の余韻に浸っていると、ボン太くんの左手のルーンが彼の 目に映った。そこで彼はこのルーンの正体をまだ完全に解明していなかった事を思い出す。 ボン太くん自体の調査を優先して、後回しにしていたからだ。 このルーンはコルベールが今迄に見た事が無い形をしたものだった。現時点で分かって いるのは、ボン太くんに触れた時にルーンが光を放つという事。 同じく触れた時に起こる現象として、ボン太くんの情報が頭の中に流れ込んで来るとい うのがあるので、関連性があるのではないかと彼は睨んでいる。 何れにしろ、手持ちの資料だけでは詳しい事は調べられない。確か、フェニアのライブ ラリーに使い魔のルーンについて記された文献が幾つかある筈だ。コルベールは一刻も早 く調べてみたいと思った。 だが、今はルイズへの対応が先だろう。コルベールは明日の放課後、直接彼女に真実を 明かして謝罪をしようと決めていた。彼女がどのような反応を示そうとも、全て受け入れ る覚悟もあった。 「そろそろ寝るとしよう。寝坊してミス・ヴァリエールに怒られるといけないからな」 何時もの彼ならまだ起きているところだが、今日はもう床につく事にした。 ――翌日。 アルヴィーズの食堂はお昼時を迎え、多くの生徒や教師達で賑わっていた。生徒が食事 をとる一階の上はロフトになっており、教職員専用の食事席が設けられている。コルベー ルはそこで他の教師達に混じって昼食をとっていた。 「ふう…」 「おや、どうかされましたか? ミスタ・コルベール。少々お元気が無いようですが、何 かお悩み事でもおありですか?」 斜向かいに座っているシュヴルーズが心配そうに声を掛けてきた。彼女に分かるくらい のはっきりとした溜息をついてしまったのかと、コルベールは内心苦笑する。 「あ、いえ、ごく個人的な事です。それに大した事ではありませんので、どうかお気にな さらずに」 「そうですか。それならよろしいのですが」 コルベールに元気が無い原因――それは今日、彼がルイズに行おうとしている事に対す る葛藤だった。 ルイズがどのような答えを出そうとも、全て事実として受け入れると心に誓った筈だっ た。だが、もし彼女がショックを受けた時の事を考えると、果たして真実を明かす事が本 当に良い事なのか分からなくなるのだ。 (何時まで経っても煮え切らないとは、私も情けないな…) 自嘲気味に思考を巡らせていると、一階が騒がしい事に気付く。教師達の内の何人かが ロフトの手摺りから下の様子を伺う。コルベールも食事を中断して階下を見遣った。 「君が香水の瓶を拾うから、二人のレディが傷付いたじゃないか! この責任はどう取る つもりだね!」 「申し訳ありません。どうかお許しを…」 コルベールの視線の先、一階では騒ぎが起こっていた。 金髪の男子生徒が黒髪の給仕の娘に向かって嫌味ったらしく説教をしている。男子生徒 はグラモン家の子息、ギーシュであった。対して給仕の娘はその場にへたりこんで力無く 頭を垂れ、男子生徒に対し、ひらすら謝罪を繰り返している。そして二人の周囲を多くの 生徒達が取り囲んでいた。まるで街角の大道芸を楽しむかのような感覚で二人のやり取り を見ている。 「何があったんでしょうね」 「どうせ浮気がばれたんだろ。いい加減にして欲しいもんだよ。盛り時の犬じゃあるまい し」 コルベールの近くで下の様子を見ていた教師二人が呆れながら言った。どうやら給仕の 娘のせいでギーシュの二股がばれてしまい、その事に腹を立てた彼が給仕の娘を叱り付け ているらしい。 だが、これだけの騒ぎにもかかわらず、誰一人として止めようとする者はいなかった。 それは給仕の娘が平民だからだろう。 貴族は平民に対して差別意識を持つ者が多い。自分より価値の低い人間の肩を持つ事は 貴族としての誇りに傷を付ける事になる。だから誰も助けようとはしない。そういった人 種なのだ。 中には差別意識を持たない者もいるが、彼らの場合は事情が違う。彼らが助けに入ろう ものなら、差別意識を持つ貴族達から異端扱いされ、たちまち孤立してしまうだろう。そ うなる事を恐れているから、動けないのだ。 コルベールは一階に続く階段に向かって駆け出していた。どの道このまま騒ぎを放って 置く訳にもいかず、誰も止めないのであれば自分が行くしかないと思ったからだ。 その時、人だかりを掻き分けてギーシュの前に進み出た人影があった。 「いい加減にしなさいよ、ギーシュ! 悪いのはあんたでしょうが!」 人影の正体はルイズであった。臆する事の無い表情でギーシュを見据えている。 「どうして僕が悪者になるのかね? 君は頭がおかしいんじゃないのか?」 「おかしくなんかないわ。だいたい、あんたが二股かけてたのがいけないんじゃない。は っきり言って自業自得よ。それを給仕の子のせいにするなんて情けないわね」 周囲のあちこちからルイズの言う事に賛同する声が上がった。その様子にギーシュは気 圧されるが、負けじと口を開く。 「だ、だが、平民ごときにプライドを傷付けられた僕の立場はどうなる! 君も貴族なら 今の僕の気持ちが理解出来るだろう?」 「理解なんか出来ないわよ。プライドの高い人間が貴族じゃない、何事にも正々堂々と向 き合うのが貴族っていうの。自分の失態を他人に擦り付けるような奴に貴族を名乗る資格 は無いわ。ただの卑怯者よ!」 コルベールはルイズの言葉に頭を殴られたような衝撃を受けた。彼女は『ゼロ』と呼ば れ、蔑まれている。にもかかわらず、それに臆する事無く自分の信じる道を行こうとして いる。 それなのに自分はどうだ。彼女に本当の事を打ち明けると決めた筈なのに、本当はまだ 迷っている。彼女から言わせれば、自分も卑怯者になる。今のままでは彼女の力になる資 格など無いだろう。 「君はもう少し賢いと思っていたけど、頭の中もゼロのようだね。よろしい、どちらの言 い分が正しいか、貴族らしく決闘で決めようじゃないか!」 「お、おい、やめろよギーシュ。貴族同士の決闘は禁止されてるだろ?」 ギーシュの近くにいたキャラリーの内の一人が慌てた様子で言った。 「構わないさ。ここまで言われたのなら、後には引けないからね。僕も正々堂々と戦うま でさ」 ギーシュはやる気のようだ。薔薇の花をかたどった自分の杖を既に構えている。対する ルイズも怯んではいるものの、一歩も退かない様子であった。 (これはまずい!) コルベールは焦った。ルイズの魔法が起こす爆発は強力だが、ギーシュの得意とする ゴーレムの編隊攻撃に対しては相性が悪い。彼女が一方的に負けるのは目に見えている。 一刻も早く決闘を止めさせなければならない。 だが、それでは貴族としての信念を貫き通そうとしている彼女の気持ちを踏み躙る事に なるだろう。それを避ける為の手があるとしたら、あれしかない。 コルベールは食堂の出口に向かって走り出した。食堂にいる者達は皆、ルイズとギーシ ュに注目している為、彼に気付く者はいない。そして、急いで自分の部屋に戻り、ボン太 くんの中に入り込む。 (今の私の役目は彼女の力になる事だ。待っていてくれ、ミス・ヴァリエール) 「ふもぉぉぉぉぉっ!!」 ボン太くん(コルベール)は雄叫びを上げながら部屋を飛び出した。そのまま全速力で 食堂を目指す。 とにかく走る。ひたすら走る。その勢いは誰にも止められない! 「きゅい~~~~~~~~~~っ!!」 途中で動物の鳴き声が聞えた。そう言えば巨大な竜のような生き物を体当たりで弾き飛 ばしたような気がするが、今はそれどころではない。気にする間も惜しんで走り続ける。 そうしているうちに食堂が見えてきた。入り口から中の様子が見える。ルイズとギーシ ュはまだ互いに相手を見据えたままであった。どうやら間に合ったようだ。 だが、そこで油断したのがいけなかった。入口の段差に躓いてしまったのだ。 「ふもっ!?」 足が縺れて前のめりに倒れるボン太くん(コルベール)。しかし、勢いは止まらず、慣 性の法則に従ってそのまま転がり続ける。 「ふも~~~~~っふ~~~~~っ!!」 最早、生きる弾丸と化したボン太くん(コルベール)はルイズとギーシュを取り囲むギ ャラリーの輪に勢い良く突っ込んだ。 「おーい、何時まで睨み合ってるんだよ! さっさと始めろよ゛ぼぉっ!!」 「ぎゃひぃん!!」 「マリコルヌッ!!」 「一体、何事だにぇ゛ぇ゛ぇ゛!!」 ボン太くん(コルベール)の暴走は、数人のギャラリーとギーシュを巻き込んだところ で漸く止まった。 「ボ、ボン太くん!?」 突然現れた自分の使い魔に驚くルイズ。 「君ぃ、いい加減そこをどきたまえ」 ボン太くん(コルベール)の下敷きになっていたギーシュが、ボン太くん(コルベー ル)を押し退けて立ち上がった。全身埃まみれである。 「君はルイズの使い魔だな? 神聖な決闘を邪魔するとはどういうつもりだね!」 ボン太くん(コルベール)は常備している筆談用の羽根ペンと羊用紙を懐から取り出し、 筆を走らせる。書き終わったところでそれをギーシュに見せた。そこには達筆な字でこう 書かれていた。 『君の決闘の相手はルイズじゃない。この僕だ』
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――メリダ島、ミスリル西太平洋戦隊基地、食堂。 「さーて、メシだメシ」 「あ、お疲れ様です」 午前の訓練を終えたクルツが昼食をとろうと食堂に入ったところ、見知らぬ顔に声を掛 けられた。十代後半と思しき日本人の少年だ。 「おーお疲れ、って見ない顔だな。お前新入り?」 「はい! 平賀才人伍長であります! 本日付けで西太平洋戦隊に配属になりました! よろしくお願い致します!」 才人は敬礼をしながら、元気良く自己紹介をする。 「元気があっていいねぇ。俺はクルツ・ウェーバー、階級は軍曹だ。ま、頑張れよ」 「はい! ありがとうございます!」 「ところでさ、もう他の連中には挨拶したのか?」 「ええ、一通りは済ませたんですけど…」 才人はそこまで言うと口籠もってしまった。クルツは不思議に思い、彼に聞き返す。 「ん? どした?」 「いやあの、あそこに座ってる人なんですけど、挨拶しても目すら合わせてくれないんで すよ」 才人が指し示す方向にクルツが目をやると、見知った仏頂面が映った。 「ああ、あのむっつり顔は相良宗介って言うんだ。いつもあんな感じだから、気にしなく ていいぜ」 「そうなんですか…でも、それにしては様子が変じゃないですか?」 「変って言われてもなぁ。どれどれ?」 クルツは改めて宗介を見やる。彼の顔は青白く、目は虚ろ。「馬鹿な…消えた…」「突 然…」「ボン太くんが…」などといった事をうわ言のように繰り返している。 「おーい、ソースケー、生きてるかー、しっかりしろー」 クルツが宗介の目の前で手を振りながら問いかけてみるが、反応は無い。 「こりゃ重症だな。まぁ、気にすんな。それよりメシはもう食ったか?」 「いえ、まだです」 「んじゃ、早くメシにしよーぜ」 そう言って宗介の側を離れる二人。宗介自身は相変わらず独り言を繰り返していた。 相良宗介のもう一つの愛機、ボン太くん。 『ゼロ』と呼ばれる落ちこぼれメイジ、ルイズ。 この一人と一匹(一機?)の出会いがハルケギニアの歴史を変えてゆく…… ――異世界ハルケギニア、トリステイン王国、トリステイン魔法学院。 「え? うそ…この私が?」 使い魔召喚の儀――学院の生徒が二年生に進級する際、自分の使い魔を召喚する儀式で ある。その儀式で信じられない出来事が起こった。 別に信じられない出来事といっても、人間の平民を召喚してしまった訳では無い。魔法 の才能が無い事で有名な『ゼロ』のルイズこと、ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ ド・ラ・ヴァリエールが何と一回で召喚を成功させたのである。 その使い魔の特徴を箇条書きで記すと、 ・体の色は全体的に黄色で、所々に茶色のまだら模様。 ・顔の横から突き出たお皿の様な大きな耳。ネズミ? ・埃が入り放題ではないだろうかと思われる大きな目。 ・黄色のアクセントがおしゃれな緑のつば付き帽子。 ・これまたおしゃれな赤い蝶ネクタイ。 ・短足。 ・小さな子供なら、思わず抱き付きたくなる何かファンシーな感じ。 である。 「あのルイズが…『ゼロ』のルイズが……嘘だ! これは何かの間違いだ! しかも生き 物を召喚してるし!」 「でもよ、あんな生き物見た事無いぞ」 ルイズの召喚の様子を周りで見ていた生徒達は、ルイズが召喚したばかりの使い魔の姿 に戸惑っていた。何しろ、今迄に見た事が無い姿をしているのだから無理も無い。 そんな周囲を他所に、ルイズ自身は召喚を成功させた事に一人興奮していた。 「やややややったわ。つつついに成功しししたのよ。ここここここここここれでもう馬鹿 にされなくてすすす済むわ」 ルイズよ。嬉しいのは分かるが、先ずは落ち着くんだ。まだ契約が残っているぞ。 「そ、そうよね。まだ喜ぶのは早いわ。とにかく落ち着かなくちゃ。えーと、気持ちを落 ち着かせるのに有効なのは……深呼吸ね!」 その通り。先ずは大きく息を吸って、 「スゥーッ」 そして、ゆっくりと吐く。 「ヒッ、ヒッ、フゥー」 「ミス・ヴァリエール、それは深呼吸では無い。ラマーズ法の呼吸法だよ」 「わぁっ!!」 背後からいきなり声を掛けられたルイズは驚いて尻餅をついてしまった。声の主は今年 の儀式の監督を務めるコルベールだった。 「大丈夫かね? まだ落ち着きを取り戻していないようだが」 「え、ええ、何しろ、魔法がこんなに上手く出来たのは初めての事ですから」 「なら、休憩をとりなさい。このまま契約を行うのも辛いだろう」 「良いんですか?」 「少しくらいなら構わないよ。時間は君の判断に任せよう。終わったら私に声を掛けなさ い」 「分かりました。ありがとうございます」 ――六時間後。 「ふわぁー、あ、先生、休憩終わりましたぁ」 その場で大の字になって寝ていたルイズは、欠伸をしながらゆっくりと起き上がった。 太陽は空の向こうに沈みかけ、辺りは闇に包まれようとしている。 「う、うむ。では、早く契約を済ませなさい」 コルベールの肩は小刻みに震えていた。まるで今にも怒り出したいのを必死に抑えてい るかのように。 「ああ、そう言えばそうでしたね。じゃ、早速」 マイペースなルイズは謎の生き物と契約を交す。最後の口付けが終わると、謎の生き物 の左手に使い魔である事を証明するルーンが刻まれた。 「先生、終わりました」 「契約もちゃんと出来たようだね。君の番で最後だから儀式はこれで終わりだ。それじゃ あ皆、戻ろう…って、あれぇぇぇ!?」 コルベールが他の生徒達を解散させようとして周りを見回した途端、彼は驚きの声を上 げた。他の生徒達が既にいなくなっていたからだ。 「同級生が頑張っているというのに、それを見届けてあげるように指導出来ないとは…… ああ、私は教育者として、まだまだ力不足だというのか…」 「元気を出してください、先生。私なら気にしてませんから」 時間を遅らせた張本人であるルイズは既に蚊帳の外といった感じだ。 「まあいい。では、ミス・ヴァリエール、君も戻りなさい」 「あの、先生、一つ気になることがあります」 「なんだね?」 「この使い魔、さっきから微動だにしないんですけど」 使い魔となった謎の生き物は召喚された時から静止したままだった。本当に生きている のかも疑わしい。 「おかしいなあ」 ルイズはもっと良く確かめようとして使い魔の頭部を両手で掴んだ。ただ、勢い良く掴 んだので、使い魔の頭部が――外れた。 「く、首が、首が……」 ルイズはそのまま意識を手放した。 「しっかりするんだ! ミス・ヴァリエール……ん? これは…」 コルベールが気を失ったルイズを起こそうとした時、彼は使い魔の頭部に奇妙な部分を 見つけた。使い魔の頭部の内部は中身が無く、空洞になっていたのだ。 「一体、どういう事だ?」 詳しく調べてみようと使い魔の胴体に触れた瞬間、彼に異変が起こった。 「分かる、分かるぞ! この使い魔の事が手に取るように分かる!」 手を触れた瞬間、コルベールの頭の中に使い魔の全容が流れ込んできたのだ。この時、 使い魔の左手のルーンが光り輝いている事に彼は気付かなかった。 「これは生き物などでは無い! 人間が中に入って操るゴーレムだなんて前代未聞だ! 我々の世界の常識を遥かに超えている! 実に素晴らしい! 名前は……ボンタクン? そうか! ボン太くんというのか!」 コルベールの歓喜の声が夜の静寂を打ち破るように響き渡る。ルイズが起きていたなら、 確実にかわいそうな目か、生暖かい目で見ていただろう。 「む、こうしてはおれん。早速、試してみなければ」 コルベールは逸る気持ちを抑えつつ、素早くボン太くんの中に入り込む。そして、ボン 太くんの頭部を被り、頭部と胴体を繋ぐ金具を固定する。これで準備は完了だ。先程、ル イズが強く持った時に頭部が外れてしまったのは、この金具が固定されていなかったから である。 (おおおっ! これは凄いぞぉぉぉっ!) 外見からは想像も付かない高性能ぶりにコルベールの興奮は最高潮に達した。 「ふもっ! ふもっ! ふもーーーーーっ!」 ボン太くん(コルベール)は嬉しさの余り、跳んだり跳ねたり、寝そべってゴロゴロと 転がったり、踊ったりした。研究や発明が好きな彼にとって、このような物に出会えた事 が純粋に嬉しかったのだ。 「…う、うーん」 その勢いはエスカレートし、ひとり『フリッグの舞踏会』になろうかとしていた時、ル イズの声が聞えた。気を失っていた彼女が目を覚ましたのだ。 「あれ? 動いてる……そっか、さっきのは気のせいだったのね」 (しまった、興奮する余り、ミス・ヴァリエールの事をすっかり忘れていた) コルベールは自分の迂闊さに後悔した。だが、今更、実は自分が中に入っていたなどと 告白する訳にもいかないだろう。 (今、私が正体を明かせば、まともな使い魔が召喚出来たと喜んでいる彼女の気持ちを踏 みにじる事になってしまう…) 「コルベール先生もいなくなってる……やっぱり私が時間を掛け過ぎたから、怒って帰っ ちゃったのかな…」 「ふも…」 ボン太くん(コルベール)はルイズの肩にそっと手を置いた。 「え? 慰めてくれるの?」 「ふも」 「ありがとう、やさしいのね」 (何とか、落ち着いてくれたようだな) 「何時までもここにいても切りが無いわ。私の部屋に行くわよ」 (ミス・ヴァリエールには悪いが、暫くはこのままの状態で誤魔化すしかないか…) ボン太くん(コルベール)はそう思いながら、ルイズの後に続いた。 こうしてコルベールの、ボン太くんの中の人としての生活が始まった。
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《ボン太(た)くん》 星5/地属性/機械族 ATK/1800・DEF/2100 自分フィールド上にモンスターが存在しない場合、このカードはリリースなしで召喚する事ができる。 このカードの戦闘によって発生する自分への戦闘ダメージは0になる。 このカードは自分のカードの効果を受けない。 このカードと戦闘を行うモンスターの攻撃力・守備力は、ダメージステップの間レベル×100ポイントダウンする。 (編集中)
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チケット入手条件 各宿泊所に該当回数宿泊した後に宿の支配人(ぽっちゃりな人)に話かけるともらえる 宿に入らなくても宿代を払えば、宿泊回数としてカウントされる シルバーチケット入手条件宿泊回数 ルーク ビショップ 25回 1枚 2枚 50回 2枚 4枚 75回 3枚 6枚 100回 4枚 8枚 125回 5枚 10枚 150回 6枚 12枚 ゴールドチケット入手条件宿泊回数 クイーン キング 25回 1枚 2枚 50回 2枚 4枚 75回 3枚 6枚 100回 4枚 8枚 125回 5枚 10枚 150回 6枚 12枚